塾長のためのマンスリー☆スケジュール
地域No.1塾を目指す☆12月の業務ポイント

PS・コンサルティング・システム 小林 弘典

毎月の業務に焦点を当て、塾コンサルタントの小林弘典さんがアドバイスをします。
効率の良い年間スケジュールを組み立てる際にお役立てください。

冬期講習の広告宣伝

前号本欄でも申し上げたように、冬期講習の集客が難しくなっている。グラフ①をご覧願おう。直近6年間の全国単位の大手塾160社1万2千教場の3月末、7月末、10月末、12月末の教場あたり平均受講生数(講習生を含む)の推移を示したものである。

23年の10月、12月は言うまでもなく推定値だが、10月は3月の13%増、7月の5%増、12月は10月の1・8%増が過去5年の平均なので、よくてこんなところであろう(経産省「特定サービス産業動態統計」を基に算出)。

中小個人塾についてはデータが存在しないのでわからないが、10月末比で3%増あたりが12月末の平均だと思われる。

繰り返しになるが、多数の受験校を選択可能な大都市圏や合否判定における内申点比率の高い地域を除いて、高校受験生が押し寄せて冬期講習が盛り上がった時代はとうに終わっている。しかしだからと言って、広告宣伝を控えてよいということにはならない。

大学入学共通テストを受験する高3生や中学受験生をターゲットにする学習塾は当然のこと、それ以外の塾であっても、新年度生の募集を念頭にキッチリと広告宣伝を行なってもらいたい。

広告宣伝のメディアは通常、客層によって異なる。当面は春と夏に利用したもののうち最も効率のよかったメディアを利用するのが得策。

ポスティングの効果が一番高かった塾はポスティングで集まる層が主な客層の塾であって、ネットを使っても効果は薄い。理由があって客層を替えたい場合や、マーケティング用にいろいろなメディアを試してみる場合は別として、徹底的にポスティングを。

ちょっと逸れるが、例年4月に行われる「全国学力・学習状況調査」の結果をみると興味深いことがわかる。通塾率の都道府県別順位と正答率の順位とが連動していないのである。

例えば今春、小6、中3ともに正答率全国1位だった石川県の通塾率は小6が36位、中3が37位。小6正答率2位だった秋田県は通塾率47位。

が、学校基本調査と照らし合わせると、通塾率順位と4年制大学進学率の順位とは明らかに連動しているのである。これを要するに、目先の高校入試ではなく大学入試まで見据えた塾の方が、保護者や生徒の心に刺さるということであろう。広告宣伝の際、参考にしていただきたい。

その他の留意事項

◇共通テスト受験者の宿舎
24年度の本試験は1月13日・14日。宿泊が必要な場合は早めにホテルを予約するようアドバイスを。照明やデスク等、学習環境のよさを考えるとちょっと高めのビジネスホテルがお薦め。

◇学校での三者面談
学校の三者面談で受験校が決定したら個別面談を行なって本番までのスケジュール設定を。

◇クリスマス会
コロナやインフルエンザが収まっていたら小学生対象のお楽しみ会を企画する。

1月の業務ポイントは12月公開予定です

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