塾長のためのマンスリー☆スケジュール
地域No.1塾を目指す☆2月の業務ポイント

PS・コンサルティング・システム 小林 弘典

毎月の業務に焦点を当て、塾コンサルタントの小林弘典さんがアドバイスをします。
効率の良い年間スケジュールを組み立てる際にお役立てください。

新年度生の募集

今春の募集はかなり厳しいと思われる。

表①をご覧願おう。児童生徒数に通塾率を乗じれば通塾者数が求められるが、ここでは「学校基本調査」で得られた17年度、21年度、23年度の全国の公立中3生数に、「全国学力・学習状況調査」で得られた公立中3生の通塾率(家庭教師を含む)を乗じたものと、24年度の予測値とを比較している。

24年度の中3生数は23年度の中2生数をそのまま使用し、通塾率は23年度より1ポイント下げてある。

13年度60・4%、14年度60・3%、15年度61・0%、16年度61・0%、17年度61・4%、21年度63・6%、23年度60・0%。

これがここ10年(他年度は調査項目なし)の4月時点の通塾率の推移だが、このところの物価高や公立高校の定員割れ状況、コロナバブル崩壊後の塾離れなどを考慮すると、1ポイント程度下がると推測するのが適当と思われるからである。

新中3生だけでも通塾者は全国で23年度より約2万人減る(3・4%減)。
また表②に例示したように、減少率がさらに大きくなる地域も少なくない。
予測は予測に過ぎないが、こうなることもあり得ると想定のうえで募集に臨んでいただきたい。

留意事項を3点挙げておく。

【宣伝広告】 折込みやポスティング、校門前配布、ネット広告等々の中で、直近1年間に最も広告効果の高かった媒体を中心に、例年より1、2週間程度早めに。

【HP】 宣伝広告であれクチコミであれ、特定の塾に興味をもった保護者は必ずHPをチェックする。

ところが、HPが更新されていない塾は意外に多い。
2月になっても「冬期講習のお知らせ」がトップに来るようでは、「ズボラな塾」の烙印を押され、敬遠されるのが当然。
可能ならば毎日、最低でも週1回は更新すること。

【保護者対象の説明会】 これまで塾は「みんなが行くから私も行く」が主流であった。

これからは「みんなが行かないから私も行かない」が主流になってくる可能性が高い。
保護者にしても子どもをあえて塾に通わせるためには「相応の理由」が必要になってくる。

そこで保護者対象の説明会を何回か開催したい。参加者は数人程度でもよい。例えばこの春中学校に入学する小6生の75%は11年生まれ。
その子が第1子だとすると、出産当時の母親は平均30・1歳、父親は32・1歳(「人口動態統計」)。

母親が18歳時、つまり1999年春の18歳の大学進学率は38・0%、短大進学率は10・9%、専門学校進学率は19・9%、高専在学率は0・7%。
父親の97年春はそれぞれ34・8%、12・3%、19・4%、0・6%(「学校基本調査」)。

前者の合計すなわち高等教育進学率は69・5%、後者は67・1%で、ともに7割近い。
そうした世代にとって、わが子の大学進学は既定路線のはずだが、近年の入試動向や大学卒業後の進路について詳しいヒトは少ない。

そのあたりに触れれば、喜ばれてクチコミにもつながる。

3月の業務ポイントは2月公開予定です

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