塾長のためのマンスリー☆スケジュール
地域No.1塾を目指す☆3月の業務ポイント
PS・コンサルティング・システム 小林 弘典
毎月の業務に焦点を当て、塾コンサルタントの小林弘典さんがアドバイスをします。
効率の良い年間スケジュールを組み立てる際にお役立てください。
高校・大学の入学試験
以下、本来は2月欄で申し上げるべきことも多いが本欄で触れておく。
会場まで出向いて受験する一般入試(選抜)の生徒にとって、もっとも大事なのは平常心での受験と体調管理。
そのために必要なのは十分な睡眠と十分な食事なので、最低2週間前には夜型の勉強から朝型の勉強に切り替えるよう指示する。
塾の指導も早めに切り上げる。試験会場に足を運んだことのない受験生には下見の指示を。
とりわけ大都市部の大学を受験する生徒に対しては、事前に当日と同時刻・同ルートで会場まで出かけてみるよう勧めること。
何泊か宿泊が必要な場合は、ちょっと高めのビジネスホテルを。
シティホテルは間接照明のため勉強するには暗いことが少なくなく、また低料金のビネスホテルは隣室の騒音が気になることもある。
学年末テスト対策
受験生への対応と新年度の募集作業に追われて多忙な日々が続くが、非受験学年のテスト対策はしっかり行いたい。
集団指導の生徒であれ個別指導の生徒であれ、お勧めしたいのは「学習計画」の立案指導と「計画遂行度のチェック」。
教科書かあるいは塾で使用した準拠教材をひと通り見直しさせたうえで、理解が不足している部分の復習を中心に計画を立てさせ、計画通りに進んでいるかどうかを授業時に毎回チェックする。
場合によったら、学校帰りに毎日塾に来させて自習させてもよい。
合格者へのお祝い
合格がわかったらただちに保護者に電話を入れ、祝意を告げるのは当然だが、加えて私は以前、とくに中小規模の塾には「シュークリーム作戦」というイベントをお勧めしていた。
教場のトップあるいは授業担当者がシュークリーム程度の手土産を持って生徒の自宅を訪問し、保護者にお祝いを申し上げると同時に、長期間の通塾の御礼を申し上げるイベントである。
面倒なだけにクチコミ効果には絶大なものがあったと思っている。
新型コロナの発生後、自宅訪問を勧めるのは控えた。代わりに昨年から勧めているのが簡単な贈り物の配送である。
金額は千円から2千円の範囲内。塾生が60人程度の教場ならば卒塾生=合格者は最大20名。4万円以内で済む。
4千枚の折込チラシやポスティングよりはるかに効果は大きい。
入塾面談
必ず保護者と子ども双方との入塾面談を実施する。
先方から入塾したい理由を丁寧に聴くのは当たり前のこととして、こちら側も丁寧に塾の中身を説明する。
その際、とくに強調しておきたいのは、一緒に勉強する塾生の「層」についてである。
「ウチの塾はこんな目標とこんな意欲をもった、こんな学力の子どもが中心」ということを事前に理解してもらったうえでの入塾が望ましい。
昨今、大学ではアドミッション・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、ディプロマ・ポリシーを明示するようになってきた。
わかりやすく言えば、「どんな生徒を受け入れ」、「どんな教育を施し」、「どんな知識・スキルを身に付けさせて卒業させるか」を明確に示すようになったということだが、私はこの先、子ども人口が少なくなればなるほどこうした考え方が塾にも必要になってくると思っている。
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