地域No.1塾を目指す☆9月の業務ポイント

PS・コンサルティング・システム 小林 弘典

毎月の業務に焦点を当て、塾コンサルタントの小林弘典さんがアドバイスをします。
効率の良い年間スケジュールを組み立てる際にお役立てください。

高校入試説明会

高校受験生を対象に「高校入試説明会」を開きたい。地方都市で頻発する公立高校の定員割れや、大阪と東京で始まった授業料無償化制度に伴う私学志向の高まりの例を挙げるまでもなく、昨今、高校入試は激変している。

どこがどう変わったのか、どう変わっていくのかを分かりやすく説明するとともに、9月以降、入試までの学校や塾のスケジュールを丁寧に説明する。保護者や、場合によっては中2生を参加させてもよい。

休日の夜などが適当か。複数の分教場を抱える中規模以上の塾はそれなりの会場を用意して、小規模塾なら自塾の教室を利用する。時間があったら「大学入試の状況」まで踏み込んで話していただきたい。

中3生への自習室活用

緊迫した夏期講習が終わって9月に入ると、中3生は突然、大げさな表現を使えば茫然自失の状態に陥ることがある。部活を引退しているため放課後に空白の時間が生まれ、何をしてよいのか分からない状態になるわけである。

お勧めしたいのは、塾の自習室の活用。学校が終わり次第、直ちに塾に向かわせ、2時間ほど勉強させる。塾での授業がある日は、そのあと一旦自宅に戻らせ夕食後また塾へ。授業のない日は自宅での学習事項を指示して帰宅させる。新たに生活のリズムをつくらせることが目的。無料でも有料でも可。

中間テスト対策

10月には、3学期制で2学期中間テスト、2学期制で前期末テストがある。なんとかよい点を取らせたい。ポイントは学習の総量だが、「塾選」の中学生保護者100名アンケートによるとこんな結果が出ている。

【Q/学校の定期テストはどのくらい前から準備をしますか?】
 1か月以上前から…8%
 4週間前から………11%
 3週間前から………12%
 2週間前から………37%
 1週間前から………29%
 準備はしない………3%

【Q/定期テスト前の勉強時間は1日当たりどれくらい増えますか】
 3時間以上…………13%
 2時間半~3時間…12%
 2時間~2時間半…14%
 1時間半~2時間…20%
 1時間~1時間半…21%
 30分~1時間………19%
 30分未満……………1%

同調査によると、学校の宿題や塾での勉強に費やす時間を除く中学生の学年別平均勉強時間は、中1生が約1時間、中2生が1時間38分、中3生が1時間51分だそうだから、例えば平均的な中2生は、定期テスト2週間前から毎日1時間38分プラス90分の合計3時間8分、家庭で勉強していることになる(塾選「中学生の勉強時間に関する調査」/調査実施24年3月)。

定期テストの指導を行うに当たってはこのあたりも考慮の上、いかにして学習時間の総量を確保させるか、考えていただきたい。

その他の留意事項

◇秋期日曜英語講習
 非受験の小6生を対象に、「中学接続英語」の需要が増えている。

◇職員慰労会
 夏期講習が終了したら慰労会を。一緒に食事を摂るだけでもOK。

10月の業務ポイントは9月公開予定です

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