マナビネットオープンスクール2023 ●掲載:塾ジャーナル2023年7月号/取材:塾ジャーナル編集部

受験者数2年連続大幅アップ!
高大連携の進学型商業高校、いよいよ本格スタート

千葉商科大学付属高等学校

この5月に新校舎がすべて完成し、昨年のコース再編成とともに、新たな歴史をスタートさせた千葉商科大学付属高等学校。明るい日差しが入る吹き抜けのエントランスを上がると、図書室やアクティブ・ラーニング室などの特別室が広がる。新校舎のコンセプト「つながり」を重視し、吹き抜けを通してお互いを見ることのできる開放的な造りだ。最新の校舎とICT設備に加え、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会の協力を得た高大連携の金融リテラシー教育に、地域の期待は高まっている。そんな同校の今を、浅川潤一校長に聞いた。


教職員たちの念願がかなった新校舎
ICT環境はじめ最新の設備が充実

「新しい教育に向けて、新しい校舎の完成というのは教職員皆の念願でしたので、本当に嬉しいですね。生徒や保護者の皆さんも、大変喜んでくれています」と浅川校長。第I期校舎となるメインエントランス・特別教室に続き、第Ⅱ期校舎が完成。生徒たちの各教室が整備され、1月から使用開始となり、引き続き今年6月には外構を含め全体竣工となった。

各教室は窓を大きくすることで採光に配慮。空気は全熱交換器によって常に循環している。全館にWi-Fiが完備され、生徒1人が各1台ずつパソコンやタブレット端末を使用してもスムーズに接続ができる。教師が作成した資料や教材は、各教室の大型モニターや生徒各自のタブレットに映し出すことによって、ビジュアル的にわかりやすい授業が可能となった。今後コロナ禍のような休校や欠席が発生しても、配信授業を行える環境が整ったのだ。

この新校舎は、国土交通省認定の建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」で最高評価の「5スター」を獲得している。併せて高校では全国初の「ZEB Ready」を取得した。ZEBは「ゼロ・エネルギー・ビルディング」の略で、建物のエネルギー消費の基準となる消費量に対して、50%以上・75%未満削減させた建物を指す。省エネを実現した新校舎は、地域の防災拠点をめざし、ここでも校舎のコンセプトの「つながり」が生きている。

就職型ではなく進学型の商業高校へ
校内予備校など学力アップの取り組みも

昨年度から従来の「商業科」に加え、普通科の「特進選抜クラス」と「総合進学クラス」の2コースが設置され、合計3コースの新クラス体制がスタートした。特進選抜クラスは「GMARCH」などの難関大学をめざす一方、千葉商科大学への合格保証もある。総合進学クラスは千葉商科 大学を中心に「日東駒専」など中堅大学への進学が目標。一定条件をクリアすると、特進選抜クラスへの編入も可能だ。商業科は、大学と検定のダブル合格をめざす実学重視のクラスとなっている。

商業科では、従前から地元企業とのコラボで商品開発に取り組んできた。昨年度、名称を「商品開発プロジェクト」から「価値創造プロジェクト」に改称し、「道の駅いちかわ」を拠点に、11社の企業との協働を行なっている。企業の問題に対し、ミーティングを重ねた上で解決への実践を行うこともあるという。

「利益を度外視して本校の生徒を育ててくださっている企業の方々には、本当に感謝しています。学校という小社会は、実社会と触れ合う機会が少ないので、実社会との接点を積極的に求めていくのは、生徒の成長にとって非常に有益なことだと思っています」

昨年及び今年度の入試では、受験者・入学者ともに大幅増加した。特に商業科は第一志望の生徒で定員を超過。来年度はクラス定員を40名から70名に増員することが決定している。昨年からは全受験生に学力テストを実施、入試基準も上げて学力も担保している。

「新校舎・新コースもさることながら、商業科の8割が千葉商科大学へ進学すること、また高大連携金融リテラシー教育などが評価を得ているのでは」と浅川校長は分析している。

毎週土曜日には「土曜講座」と、新校舎に設置された自習室で校内予備校「ラーニング・シップ・ソレイユ」を開催。前者は1年生全員を対象とし、生徒自身が自分で学習計画を立て、実践していく自立学習習慣を確立。中学時代の基礎をしっかりと定着させるのも狙いだ。後者は2年生以降、さらに学びたいという生徒の希望に応じて、チューターとの一対一の学習機会を提供している。これらの取り組みによって、今後さらに進学の幅が広がりそうだ。

金融リテラシー教育が始動
「SGG」ではグローバル教育に注力

同校では従来のSDGs教育に加え、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(以下日本FP協会)とタッグを組んだ金融リテラシー教育を来年度から本格的に始動する。日本FP協会のテキスト「10代から学ぶパーソナルファイナンス」を使用して、具体的なライフプランに伴う出納の知識、クレジットカードや電子マネー、資産形成に至るまで幅広くお金の基礎を学んでいく。

「高校3年生で成人となることも踏まえ、金融リテラシーを磨くことは実社会で大いに役立ちます。高大連携で学びを進めていくことから、千葉商科大学への進学でもアドバンテージになります」と浅川校長。昨年度から「公共」及び「家庭科」の授業に組み込まれ、来年度「総合的な探究の時間」でも3年の全生徒が金融リテラシーを学んでいく。ちなみに、日本FP協会が高校と通年で連携をするのは初めての試みだ。

グローバル教育にも力を入れる同校は、今年、国際交流室「Shodai Global Guild(通称:SGG)」をオープンした。外国人スタッフのサポートを得ながら、本やゲームを通じて英語や異文化に触れることができるスペースだ。グループでの英会話練習はもちろん、カードやボードゲーム、小説・絵本・雑誌・漫画などが揃う洋書コーナーなど、楽しみながら英語に触れることができる。学年やコースに関係なく活用できるのも人気ポイントだ。ほかにもイースター、ハロウィン、クリスマスなど、異文化に触れるイベントを定期的に開催している。

「社会全体が実学重視になってきている」と語る浅川潤一校長。最先端の新校舎を礎に、実践的な教育を行なっていく新生SHODAIは、生徒たちの輝く未来に向けてスタートを切ったばかりだ。


過去の記事もご覧になれます
https://manavinet.com/east/2022_7cuc/
千葉商科大学付属高等学校 https://www.hs.cuc.ac.jp/