地域No.1塾を目指す☆12月の業務ポイント
PS・コンサルティング・システム 小林 弘典
毎月の業務に焦点を当て、塾コンサルタントの小林弘典さんがアドバイスをします。
効率の良い年間スケジュールを組み立てる際にお役立てください。
冬期講習の企画
9月号の本欄でも触れておいたが、この冬の講習の集客はかなり厳しいことが予想される。「各地で生じている公立高校の定員割れ」、「大学入試における年内入試の拡大」、「物価高騰による家計の逼迫」、「児童・生徒数の減少」等々が原因である。ならば講習にどんな方針で臨むのが得策かと、前号では以下の4点を提案しておいた。
①塾生は全員受講を徹底
②「薄く広く復習を」はやめ、単科でもよいので時間を確保した充実したカリキュラムを
③昨年度の講習生数を確認のうえ、少なかったら公開募集を取り止める
④代わりに塾生紹介・保護者紹介等を活用して、継続入塾が期待できる非受験学年の児童・生徒の参加を促す
もちろん集客が厳しいのは一般論であって、塾の規模や顧客対象や地域によって大きく異なる。例えば首都圏で中学受験をメインに展開している塾や、地方都市であっても難関大学の一般選抜を看板にしているところなどは相応の集客が見込めるであろう。
だが、そうしたターゲットの定まっている塾はすでに企画案を決定し募集を開始しているはずで、失礼な申しようをお許し願えれば、問題は本誌がお手許に届くこの時期にまだ迷っている塾といってよい。
そうした皆さんにここでお勧めしたいのは、上記4点を念頭に入れたうえで、冬期講習を来年度募集の第一弾と見做し、少数でもよいからコアとなる児童・生徒の確保に方針を転換することである。その際には旗印、つまりは誰に対してどんな指導を行うかをできるだけ鮮明にしていただきたい。
みんなが行くから塾へ、みんなが行かせるから塾へという時代は終わりつつある。通塾目的がハッキリしている子どもと保護者以外は塾に関心を持たなくなってきている。そうした顧客層を確保することができるかどうかで塾の盛衰は決まるのではなかろうか。
中3受験生の三者面談
学校の三者面談の前に塾でも三者面談を行いたい。学校は生徒の成績と高校の偏差値とを照らし合わせ、「受かる可能性の高い高校の中で一番上」を勧めてくるだろうが、それはそれとして、塾としては大学受験を見据えた高校選択を提案してみたらどうだろう。
本格的な少子化を控えて大学入試は大きく変わりつつある。特徴的なのは学校推薦型や総合型選抜の拡大だが、その結果、それらを利用したとくに地方公立の2番手校、3番手校からの、例えばGMARCH、関関同立などの有名大学への進学者が増えてきていると言われている。
そうした高校のトップ層の多くは難関大の一般選抜を選択するため、こうした大学の推薦枠に空きが生じるわけである。各高校の推薦枠などを調べたうえで提案すれば喜ばれる。ただし、どんな高校であっても成績上位層の一角に食い込んでいなければならないので、コツコツと勉強するのが苦手な生徒には向いていない。
また、専門学科であっても総合型選抜利用という手がある。
小学生対象イベント
コロナ以降、あまり実施されていないお楽しみイベントを復活させたい。
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