マナビネットオープンスクール2023 ●掲載:塾ジャーナル2023年7月号/取材:塾ジャーナル編集部

今年度グローバル選抜探究コースが始動
2024年度プログラミング入試を導入

神戸山手女子中学校・高等学校

1924年に「山手学習院」として創立された神戸山手女子中学校高等学校は、約1世紀にわたり女子教育に取り組んできた歴史ある女子校。その伝統を継承しつつ、近年では「未来型グローバルリーダーシップをもつ女性」の育成を目標に掲げ、大胆な学校改革を推進している。今年度からは画期的な英語教育と探究学習を柱にした「グローバル選抜探究コース」を新設。次年度入試では「プログラミング入試」を導入予定だ。教職員が「チーム学校」に徹し、一丸となって取り組む改革を、比類ないリーダーシップで牽引する平井正朗校長に、これまでの成果やこれからの取り組みについて取材した。


進路満足度は90%以上
タイムマネジメントシートを活用し
生徒一人ひとりに徹底的に向き合う

神戸市街を眼下に望む山の手を清流沿いに上っていくと、瀟洒な学び舎が現れる。神戸山手女子中学校・高等学校は来年創立100周年を迎える伝統校だ。平井校長のもと、2021年度から始まった学校改革は早くもその成果を表した。

「進路満足度は保護者・生徒ともに90%を超えています。4年制大学への進学率も80%を超え、国公立、難関私立を受験する生徒も増えました。クラブ活動では全国大会まで進むクラブが増え、加入率は今年度90%を超えています。文武両道の土台ができ、ここからがいよいよ本格的な改革だと思っています」と、何事にも積極的に取り組むようになった生徒たちを誇らしそうに語る。

さらに今年度からは校内の情報一元化を図る意味で、「フルクラウド統合型校務支援システム」を導入した。「今年は全生徒に、コース別タイムマネジメントシート(学習計画表)を作成させています。それをもとに教科担当者が勉強の“やり方”を指導し、クラス担任が進捗状況をコーチングすることで自己調整学習を可能にしています」

担任の先生や保護者に学習の「見える化」を進め、より個別最適化された学びの推進に向けてブラッシュアップしている。

オンラインで海外の学校と探究授業
英語イマージョンでプログラミング授業

中学のコースは「グローバル選抜探究(Gコース)」と「未来探究」の2コース。高校は「グローバル選抜探究(Gコース)」「選抜」、「未来探究」の3コースだ。

中高ともにGコースは今年度からスタートした。集中的な英語教育と世界を視野に入れた探究学習を中心に、国公立大学、難関私立大学、海外大学への進学を目指す。

週10時間以上(授業+課外活動)の英語の授業では4技能を効率よく習得。ニュージーランドの姉妹校Whanganui Girls’ College(ワンガヌイ・ガールズ・カレッジ)とのオンラインによる探究学習では、英語でディスカッションを行う。英語で自分の意見を伝えられる力はもちろん、自分たちで課題を解決する力を身につけていく。

クラスは日本人とネイティブの2人担任制で、音楽、家庭科そしてプログラミングの授業で英語イマージョン教育を実施している。

「生徒たちは非常に楽しそうに取り組んでいます。『V-code』による英語イマージョン授業は『マインクラフト』を使うことで、プログラミングに対するハードルを下げ、動画、文字、音声を使う環境で生徒の興味・関心をさらに高めているようです」と平井校長は説明する。

「Gコースでは外国にルーツをもつ生徒、医者をめざす生徒、英検等の高いレベルの資格をもつ生徒など、実に多様性に富んでいます。そこが面白い。自分とは違う子がいるということを理解することが大切。各々の考え方の違いをここで学んでほしい」と平井校長は続けた。

併設大学との高大連携で興味関心を引き出し
「学びの選択」を可能にする

併設の関西国際大学との高大連携もさらに強化していく。将来の職業選択に向けて、今年は保健医療学部、教育学部、社会学部との連携教育を実践。具体的には高1段階から大学教員によるオンデマンドミニ講義を平常授業の中に組み込み、さらに、看護、保育、福祉などの実習体験やワークショップ、特別講義などを実施、背景知識を付与し、「学びの選択」を可能にしていく。

「医療現場の仕事に関するミニ講義を大学の先生方が動画に収めてくれたものを保健体育の授業で見せたりします。長期休暇中には、同一法人ならではのプログラムを実施予定です。専門的なことを体験してもらい、興味関心を深めていきたい」とその狙いを語る。

「関西国際大学の看護師では国家試験に98%が合格しています。看護をめざす生徒はここをセーフティネットにして、それ以上の大学もめざせます。教育学部でいえば幼稚園や小学校、中学校、高校の先生をめざす生徒は、プログラムを受け、教育学部をセーフティネットとしながら校内予備校や個別最適化授業で積極的に上をめざすことができます」

学校は20時まで自習室が開いており、個別最適化で自習するほか、校内予備校も利用でき、進路体制は万全だ。

次年度はプログラミング入試を実施
さまざまな生徒の可能性を伸ばす

クラブ活動では陸上競技部、卓球部、吹奏楽部が強化指定になっている。

インターハイ常連の陸上競技部は、全国高校総体において2年連続で入賞、アーチェリー部でも6年ぶりの全国大会出場を果たしている。

吹奏楽部は兵庫県吹奏楽コンクール高等学校A部門で金賞を獲得、マンドリン・ギター部は38回連続出場の全国高等学校ギター・マンドリン音楽コンクールで努力賞に輝いた。

創部3年目のデータサイエンス部内には今年度から「eスポーツ部」を併設し人気となっている。また課外講座として、華道、茶道、バイオリンアンサンブルなどもあり、生徒たちはそれぞれ興味関心のあるクラブで活動している。

次年度は、中学・高校入試ともに「プログラミング入試」を導入。入試区分としては、「自己アピール入試」の一部となる予定だ。この実施に向けて平井校長は「4月から新設した『Yamateプログラミング検定+講座』を定期的に開講しています。小学生・中学生にこの検定を受けていただき、自信のあるお子さんはぜひプログラミング入試で受験してほしい。公的な検定をもつ子も、もちろん優遇します。より多様な入学生に来てもらいたいと考えています」と期待を込め、力強く語った。


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神戸山手女子中学校・高等学校 https://www.kobeyamate.ed.jp/