マナビネットオープンスクール2023 ●掲載:塾ジャーナル2023年7月号/取材:塾ジャーナル編集部

有志の中高生が広報活動に邁進
キャンパスナビゲーターが滝二の魅力を発信!

滝川第二中学校・高等学校

今年度、中学としては20年目、高校としては40年目を迎える学校法人瀧川学園滝川第二中学校・高等学校。2021年度には中学でI.U.E.知識実践コース、プログレッシブ数理探究コース、エキスパート未来創造コースを設立。とくに活躍するのは、学校の広報活動に有志で従事するキャンパスナビゲーター(以下キャンナビ)の生徒たちだ。入試説明会でのプレゼンテーションや校舎案内、キャンナビフェスタでは自ら企画・設営する。また、複数のプロジェクトチームが、同校の認知度を高めるため、さまざまな活動を展開する。今回は、そのキャンナビに学校の魅力などについて取材。さらに、本郷卓校長や井口守入試広報室室長にも話を伺った。


キャンナビで成長を実感
さらなる目標へむけて

今回登場するキャンナビは、柴山隼大さん(高2)、森田陽希さん(高2)、上治ゆきのさん(中3)、越智柚葉さん(中2)。

柴山さんは、滝川第二の雑草などを用いたバイオコークス(次世代型燃料)の製造に取り組み、文化祭での体験展示では、提携する近畿大学がバイオコークス製造機搭載車を貸し出してくれた。このように個人ではなかなかできないことにも、大学の教授などが力を貸してくれて嬉しかったという。

森田さんは、オリジナルの「滝二パン」制作を企画から配布販売まで担当。近隣のパン屋さんで実際配布・販売を行うと、たちまち600個以上を売り上げ、大きな達成感を感じた。

上治さんは、キャンナビで友だちができ、さまざまな先輩たちと初めての経験を多くできたことが楽しかったという。とくに、学校案内時の対応が担当者に評価されたことがきっかけで、今年の8月29日に明石市大久保町のイオンモールで「出張キャンナビフェスタ」が開催されることになった。これは初の校外開催となる。

越智さんは、入試説明会でプレゼンを担当。プレゼン力が身についたことにやりがいを感じた。

楽しいだけでなく、主体的な人間になれたという柴山さんや、さまざまな人の協力への感謝を学んだ森田さん、プレゼン能力を高めた上治さん、初対面でも話せるコミュニケーション力が向上した越智さんと、自身の成長につなげている点は注目に値する。

今後の目標について尋ねると、

「滝川第二同様、バイオコークスの認知度を高めたい」(柴山さん)

「反省を踏まえて、今度は滝二パン1000個の売上をめざしたい」(森田さん)

「キャンナビフェスタに参加して、この学校に入学したいと思う人を一人でも増やすため、今後も滝二の良さを発信したい」(上治さん)

「校舎案内の移動時間で、来校された方々と話を広げられるようにコミュニケーション力を高めたい」(越智さん)
と熱心に語ってくれた。

メッセージから伝わる
満足度の高い学校生活

キャンナビの皆さんに、同校の魅力についても紹介してもらった。

柴山さんは、運動場が広くテニスコートが4面あり、昼休みや体育の時間にのびのびと活動でき、生徒のやってみたいことを後押ししてくれる先生たちについてアピール。森田さんは、海外研修旅行などや、スポーツ・芸術コースである「Cコース」など、高校から入学した友だちとの触れ合いで、多角的な視点で物事を見られるようになると語った。SW(スペシャルウェンズデー)という学習体験で、コースを越えた友だちができるというのは、上治さん。校祖・瀧川辨三の新聞制作や企業探究への取り組みなど、普段できない体験をするという。また、越智さんは、中学のI.U.E.知識実践コース、プログレッシブ数理探究コース、エキスパート未来創造コースの魅力について紹介してくれた。

最後に、受験生へのメッセージをお願いした。

「やりたいことがあればサポートしてくれる環境があります。やりたいことが見つからない人も入学後に見つかるかもしれないので、ぜひ入学してください」(柴山さん)

「さまざまな活動を行うためにも、やりたいことは早めに見つけたほうがいい。そして入学したらぜひキャンナビに入って、滝二パンの企画も引き継いでほしいです」(森田さん)

「先生が放課後などに1対1でわかりやすく教えてくれるので、勉強の不安がなくなります。入学後の行事で友だちも出来やすいですよ」(上治さん)

「中学の3コースには講習があり、クラブ活動もできます。文武両道で学校生活を大いに楽しめます」(越智さん)

メッセージを通して、それぞれが同校で過ごす時間に満足していることが伝わった。

世界で活躍するグローバルな
人材育成に注力

中高一貫の6年間や高校の3年間に、各コースでそれぞれが目的意識をもち自分と向き合える環境が同校の魅力であると、本郷卓校長は語る。

「日々のなかでメリハリをつけ、イキイキと生き抜く人間力を磨くことが、『滝二らしさ』です」

近年は難関国公立大学や難関私立大学への進学実績を伸ばしている滝川第二。日々の活動の中で、生徒の可能性を引き出すことに注力している。今後の展望について本郷校長は、「目標に向かって努力を続け、世界で活躍できるグローバルな人材の育成に取り組みます」と語った。

中学入試では、一般入試に加えて、特色入試や英語入試を実施。特色入試は、スポーツや習い事などの得意分野を評価してもらうもの。今年度は合格者10人が、エキスパート未来創造コースへ入学した。英語入試は、国語・英語・親子面接に加え、英語検定や留学、英会話スクールへの通学などをアピールする英語資料を提出。これはI.U.E.知識実践コース限定の入試である。

「3年連続で当校のAⅠ入試日程の受験者数が増加し、専願者数が増えたという実感があります」と井口守入試広報室室長。2023年度には110名が入学し、コース改編から3年連続定員を満たした。

人気の要因には、生徒の活動を支援する環境や、海外への研修旅行、課外学習などの経験ができること、滝二祭や体育祭など大きなイベントを高校生と一緒に体験できることなどが挙げられる。

「今後も、生徒の自己実現を教員全員でサポートします」と井口入試広報室室長は語ってくれた。


過去の記事もご覧になれます
https://manavinet.com/west/2022_7takigawa2/
滝川第二中学校・高等学校 https://takigawa2.ed.jp/